Japanese
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文献抄録
脊髄損傷の処置/脳血管閉塞の外科療法
Management of patients with spinal cord injury./Appraisal of the current trend toward surgical treatment of occulsive cerebrovascular disease.
Engel, J. P.
pp.861,886
発行日 1961年11月1日
Published Date 1961/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201140
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脊髄損傷55例(頸髄35,胸髄15,腰髄5)の治療とrehabilitationの経験。自動な事故が最も多いが,飛込み・墜落・圧挫・射創などもある。受傷8日から15年後に人院。15〜35歳の間の患者が多い。四半身麻痺では245〜426日,半身麻痺では227〜394日在院した。入院時褥瘡は29例に存した・抗生物質・栄養療法・体位変更・など強力な療法で16例は褥瘡全治。入院中に褥瘡を生じたもの5例で,これを合計すると65%に生じたことになる,Hb10〜12mg以下に発生し,血清蛋白の低いものに好発するので,その治療は是非必要だが,骨の出つ張つた部分に重力が加わらぬようstanding bedの考案が重要である。温浴もよい。褥瘡を伴う四半身麻痺にSpasticityを見ることが少くない。蜘網下腫アルコール注射の奏効した例あり。拘縮は65%に発生した。腱切離を行つたものあり,筋弛緩剤を用いたものあり。躯幹および四肢に疼痛を訴えたもの半数あり。ケィレン・拘縮・骨折部が原因となる。頸部神経根圧迫によるものあり,原因を確かめること。保存療法・鎮痛剤・尿路感染は全例にみとめられた。結石は32%。尿道狭窄・憩室などを生じたもの9%。入院時は73%が常置カテーテルを入れていた。排便障害は脊髄完全横断に多く,下剤・坐薬などが常に必要であつた。洗腸その他を加えて,その処置は容易であつた。
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