Japanese
English
文献抄録
松果腺腫,他
Operative experiences in 8 cases of pineal tumor./Treatment of pituitary adenomas,他
Kunicki, A.
,
Baker, G. S.
pp.602
発行日 1961年8月1日
Published Date 1961/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201102
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松果腺腫瘍の完全別除永久治癒の報告が少しずつ出ているが,本報はポーランドCracow大学脳外科10年間の8手術報告,すべて男子で平均16歳。明かな早発性徴を呈したのは1例で発育不良の方が多かつた。1例は17歳でinfantilismであつた。尿崩症は1例に早期に表われ手術後軽快した。尿崩症の成立は必ずしも明かでないので,RussellやHorraxの報告例に視床下部・下垂体神経葉に浸潤をみとめないのがある。最も重要なのは視力・眼症特で上方凝視・対光反射消失は全例に,輻輳障害は軽度に,ニスタグムス3例にみとめられた。乳頭浮腫6例,平衡異常3例。レ線で病巣附近の石灰化7例。傾眠・人格変化・無欲・興奮性等の精神症状は4例に比較的早く表われた。EEGでθ波優勢手術は体温30〜32℃,血圧70〜80mmHgの下で行つた。Dandy到達法。硬膜は矢状線に沿つて開き,大きい水頭症でも勝腹体到達を容易にした。矢状洞の静脈を遮断,胼胝体を2〜3cmひらくと腫瘤に達する。内脳静脈が走るから,右は遮断,左は遊離。鎌を切離。cysticの腫瘤はaspiration,curettage,硬い充実腫瘤は十分切除。術後は側室圧を高めないようにする。8例のうち1例は手術40分後,1例は6ヵ月後脳膜炎で,それぞれ死亡。6例は25〜70ヵ月健存し十分な作業能力を保つている。手術終了から術後早期に傾眠・無関心・マスク様顔貌・非運動性・失禁。
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