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London National Hosp.およびAtkinson Morley's Hosp.,1938-1962の手術診断260例,うち246例は組織学的検査。♂56%。年齢14〜76歳,大部分は50歳代。うちchromo—phobe 76%,eosinophil 7%,両者混合11%,不明6%。手術は視力異常,精神神経症状を暖したものを選び,内分泌症状のみの症例には照射を選んだ。手術法は前頭から到達し,cysticなら吸引,solidならdia—thermyで切開し掻き出すかsuctionを行なつた。術前照射は少数行なつた。照射療法は28日で3,000〜4,000γのtumor dosisである。
さて術後1週内死亡25例あり。死因は頭蓋内出血(6例),腫瘤遺残の術後腫張(6例),脳浮腫・硬塞(4例),脳幹損傷(3例),その他(6例)。計で全例の10%。手術時巨大な腫瘤であつた45例では15例が6週内死亡(33%)で,小腫瘤208例では5%。術後6週以後の死亡63例。その死因は大脳萎縮・脳血管障害・痴呆(20例),照射障害(6例),他の部の癌(5例),下垂体不全(4例),肺炎(3例),その他(10例),原因不明(15例)。脳の照射障害は戦前のもの。術後20年以上6例(生存5例,死亡1例)。15〜19年19例(生存17例,死亡2例)。10〜14年53例(生存42例,死亡11例)。5〜9年66例(生存53例,死亡13例)。2〜4年50例(生存32例,死亡18例)。術後さまざまの間隔で観察し,無症状再発も見おとさぬ努力をした。こうして6週以上生存した226例のうち17例に再発を見た(7.5%)。多くは5年以内だが,最長17年後の再発があつた。再発も手術または照射で治療した。手術は14例。結果は思わしからず。3例は18ヵ月内死亡,3例は痴呆となつた。視力は152生存者で精査された。術後改善55%,不変26%,増悪17%,不明2%。つまり視力視野は半数あまりの改善にすぎないから,あまり楽観しすぎてはならぬ。頭痛はほとんど全例去つたが,てんかんは術後4.7%(術前2.3%)で増加した。術後生活にさしつかえる精神障害は17例であつた。
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