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あとがき
A
pp.995
発行日 1959年11月1日
Published Date 1959/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200866
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東大構内の銀杏の葉がもうぱらぱらと散り始めた。将に一葉落ちて天下の秋を知る。銀杏の実の甘酸つぱい香りは何んとなく過ぎ去つた子供の頃の昔を想い出させる。秋は何かもの淋しい気節である。それにも増して,台風に見舞われて未だ復旧のめあてもたたず迫り来る寒空を前にして恐怖におののいている幾多の人々には全く同情を禁じ得ない。自然の猛威の前に年々歳々同じからずでは何とも才がなさ過ぎる。これでは文明国家の名が廃れよう。
11月には第5回内科神経懇話会(9日,神田一ツ橋学士会館)を皮切りに,第18回脳神経外科学会(12〜14日,九段会館),第2回神経化学懇話会(14〜15日,東大内科講堂),と矢継ぎばやに神経関係の会合が催される事になつている。これらの中から適宜必要なものを関係誌に収録し出席出来なかつた人達になるだけ便宜を計りたく思う。
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