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あとがき
A
pp.715
発行日 1959年8月1日
Published Date 1959/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200836
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東大神経科てんかん研究班の訳になるH.GastautのThe Epilepsiesの日本版が発行された。著者のGa—stautについては紹介する迄もなくフランスの代表的臨床神経生理学者であり,独創的思考の持主である。彼の創案になる光・メトラゾール賦活法はてんかんの診断に貢献したばかりでなく,脳の電気活動の臨床的研究に重要な新しい方法を導入した。
原著のサブタイトルにもある如く脳電気的及び臨床的観察。相関がこの著書の基礎になつていて主要部分は者者自身の神経生理学的研究によつてうらずけられている。脳電気生理学のてんかん研究に於ける成果の見事な結実が本著であり,それがまた特色として打ち出されている。彼は今日もつとも要望されているてんふんの知識について明快な宣言を与えたものといえよう。この邦訳がわが国てんかん研究と実際診療に貢献するところがあれば幸甚である。
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