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抄録
「自律系と精神医学」—G.Ewald教授の特別講演より
"Vegetatives System und Psychiatrie" Fortschritte der Neurologie, Psychiatrie und ihrer Grenzgebiete 18: 577-605, 1950.Georg Tieme
塩崎 正勝
1
Masakatsu Shiozaki
1
1国立下総療養所
1Shimofusa National Sanatorium
pp.653-657
発行日 1957年10月1日
Published Date 1957/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200614
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はしがき
間脳と精神医学との関連の問題は,最近のめざましい内分泌学の進歩などと共に,吾々の前に新たに力強く提示されつゝある様に思われる。私が今ここに紹介しようとするGöttingen大学のEwald教授の「自律系と精神医学」(Vegetati-ves System und Psychiatrie」と題する論文はその困難な,甚だ複雑多岐にわたる問題を,彼の該博な知識と広い視野の下に非常に明快に而も大胆に整理して吾々に示しており,彼の立場や考え方を知る上に便利であると共に,一つの立派な綜説になつている。この内容は1948年Marburgに於けるドイツ精神神経学会の席上で彼により特別講演されたものであり,その全文がFortschri-tte der Neurologie u. Psychiatrie 18.Jg.Heft 11.(1950)に掲載されている。あまり新しい論文ではないが,前述の意味で甚だ面白い問題が示されておるので,私は去る昭和31年10月慶応大学神経科教室の研究会で忠実に訳した全文を紹介した。その際,その内容に対して三浦教授以下色々な批判がなされたが,一応一同の興味をひくに充分であつた。その様な次第で,私はここにその主要な所をごく簡単に紹介したいと思う。
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