Cobb Pilcher （1904—1949）の訃

　Cobb Pilcherが死んで，J．　of Neuro-surgeryの1月號（1950）にErnest Sachsの追悼文がのつている。彼はNashvilleのVanderbilt Universityの神經外科教授であつたが，グリオーマ學研究者の間には，"Spo-ngioblastoma Polare of the Pons"（Arch．　Neurol．＆ Psychiat．，32：1210—1229, 1934；ref．　by GB．　Ha-ssin, Arch．　Path 21：　398,1936）の報告者として早くから親しみが深い。

　グリオーマの組織像はカレードスコープを眺めるようだといつたのはPercival Baileyであるが，場所によつてもちがいがありうるから移行型があるわけである。Pilcherはponsのspongioblastomaは移行性であつて，polar spongioblastからできている"pure type"のほかに，glioblastomaとの移行をしめす"primitive　type’，と，astrocytomaとの移行をしめす"mature　type"とがあると考えた。Baileyもこれを肯定している。（cf．　Bailey, Buchanan, p Bucy：　Intracranial　Tumors of Infancy and Childhood，　＆　，438, 1930）。