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Cerletti教授の訃
三浦 岱栄
pp.94
発行日 1964年2月15日
Published Date 1964/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200668
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昨年われわれは二人の高名・高年の神経精神科医学者を失つた。一人はフランスのAndré-Thomasであり,昨年7月逝去された旨令孫のChristian Thomasより御通知があつた。Annales medico-psychologiquesの昨年11月号には,10月28日の例会で会長P. Chatagnon博士によつてよまれた長文の追悼辞が載つている。享年96才。私が1961年に巴里を訪れたときは,医学学士院(その例会で私は日本の医療制度について特別講演をした)で最後に御目にかかり,次いで御自宅に訪問したが,御老衰のいろはかくすべくもなかつた。先生は私の直接の恩師であるので,そのネクロロジーは,日仏医学に執筆する予定になつているのでここでは省略する。
Ugo Cerletti教授も亨年86才でローマで昨年死去された由である。私は1961年Montrealの学会の折,御目にかかつたが,かくしやくたるものであつた。直接お話はしなかつたが,たしかモントリオール大学からDelay教授と共に名誉博士を贈られたと記憶している。そのあとでイタリー系のBos博士(モントリオール在住)からツエルレッチ教授についての興味ある話をうかがつたので,これを披露して同教授をしのぶよすがとしたい。
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