Japanese
English
腦腫瘍2
膠質腫内に於けるHortega細胞—Mikrogliaの形態學的研究補遺
Hortega-cells in Glioma:Contribution to the Study of Microglia.
黑羽 武
1
Kurobane, Takeshi
1
1東北大學醫學部病理學教室
1Medical Dept., Tohoku Univ.
pp.71-74
発行日 1950年3月1日
Published Date 1950/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200095
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緒言
小膠細胞(Mikroglia, Hortega-glia, Mesoglia)が中樞神經系統の特殊要素として承認されてから,各種の病變に於けるその消長は多數の學者の關心を蒐めたが,著者は膠質腫の研究に際して,小膠細胞の組織發生に興味を惹かれた。若しミクログリアの素性が神經外胚葉性であるなち,膠質腫細胞間に各種の移行型や發育過程の像が得られてもよい筈であるが,この樣な想定に有利な根據を見出した人はない。反對に,Hortega-鑑銀法又はその變法で,膠質腫内に中胚葉性を示唆する樣な特殊の細胞を見た人は多數ある(Penfield, Globus,三宅川,赤松,紺野)。尤も,その解釋は必ずしも一樣ではないが,それは檢索を試みた膠質腫の種類,換言すれば膠質腫の組織像が示す胎生學的段階にも關係するであろうと思はれる。斯る見地から,次の症例は著者の檢索した膠質腫例中,最も印象的な所見を示した。
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