Japanese
English
特集 AIDSと神経疾患
2.AIDSに関連する頭蓋内病変の画像診断
Diagnostic Imaging of Intracranial Lesions in AIDS
土屋 一洋
1
Kazuhiro Tsuchiya
1
1杏林大学医学部放射線科
1Department of Radiology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
acquired immunodeficiency syndrome(AIDS)
,
human immunodeficiency virus(HIV)
,
brain
,
infection
,
neoplasm
,
MRI
Keyword:
acquired immunodeficiency syndrome(AIDS)
,
human immunodeficiency virus(HIV)
,
brain
,
infection
,
neoplasm
,
MRI
pp.291-299
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406100266
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
中枢神経系が後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome:AIDS)によって引き起こされる感染症と腫瘍性病変という大きな二つの二次的病態のターゲットとなる頻度は高い。これらの疾患は患者の生存期間やその間のQOLへの影響が大きいため,的確かつ早期に診断を下すことが重要である。広く知られているように,画像診断はこれらhuman immunodeficiency virus(HIV)感染に関連するAIDSの中枢神経合併症の診断で大きな役割を担っている。CTは多くの施設で比較的短期間のうちに施行可能で,腫瘍性病変などの検出は容易である。一方MRIは,単に異常の検出のみならずその鑑別診断において現在有用性が最も広く認められ,その重要度は近年,画質向上や撮像時間短縮に加え,MR spectroscopyや拡散強調画像などの普及・導入でさらに増しつつある。そこで本稿ではAIDS関連の病態のうち,頻度の点でより重要な頭蓋内病変の画像所見についてMRIを中心にして概説する。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.