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特集 精神科における合理的薬物選択アルゴリズム
我が国における大うつ病(非精神病性)に対する薬物療法の現状分析—薬物療法研究会の調査結果から
A Survey of Pharmacological Approaches to Major Depression in Japan
久保田 正春
1
,
篠原 学
1
,
加賀美 真人
1
,
塩江 邦彦
1
,
神庭 重信
1
Masaharu KUBOTA
1
,
Manabu SHINOHARA
1
,
Masato KAGAMI
1
,
Kunihiko SHIOE
1
,
Shigenobu KANBA
1
1山梨医科大学精神神経医学講座
1Department of Neuropsychiatry, Yamanashi Medical University
キーワード:
Mood disorder
,
Algorithm
,
Antidepressant
Keyword:
Mood disorder
,
Algorithm
,
Antidepressant
pp.1169-1173
発行日 1997年11月15日
Published Date 1997/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405905039
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■はじめに
近年,精神科におけるevidenceを重視した薬物療法のガイドラインを作ろうとする試みが欧米を中心として盛んであり,すでにアメリカではIPAP(International Psychopharmacology Algorithm Project)という研究グループがアルゴリズムを完成している1)。我が国においても,気分障害と精神分裂病に関しては,精神科薬物療法研究会が日本版アルゴリズムを作成中である。この作業を行う上で我が国の実状を把握するために,第1段階として,現場の精神科医が実際にどのように薬物を選択しているかを調査した2)。その中で,日本の現状はアメリカのアルゴリズムで提唱されている治療の流れとはいくつかの相違があることが明らかとなってきている。ここでは,大うつ病(非精神病性)について,薬物療法研究会が行った調査の概要と結果を示し,IPAPのアルゴリズムの指針との相違を明らかにしてゆく。
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