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シンポジウム 気分障害治療の新たな展開
大うつ病の薬物療法―改訂版アルゴリズムの作成
Pharmacotherapy of Major Depression
塩江 邦彦
1
Kunihiko SHIOE
1
1山梨大学大学院医学工学総合研究部精神経医学
1Department of Neuropsychiatry, Interdisciplinary Graduate School of Medicine and Engineering, University of Yamanashi, Yamanashi, Japan
キーワード:
Major depressive disorder
,
Algorithm
,
Drug treatment
,
Antidepressants
Keyword:
Major depressive disorder
,
Algorithm
,
Drug treatment
,
Antidepressants
pp.1335-1345
発行日 2006年12月15日
Published Date 2006/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100812
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はじめに
特定の精神障害に対するEvidence-based medicine(EBM)を重視して作られた治療指針としてガイドライン(guideline)とアルゴリズム(algorithm)の2種類の形式が知られている。薬物療法のみならず心理社会的療法も含めた網羅的,包括的な治療ガイドラインに対して,DSM-Ⅳ第1軸の障害のみを対象に,より具体的に合理的な薬物選択の方法をフローチャートの形式で実践的に示したものが治療アルゴリズムである。
大うつ病における治療アルゴリズムについてはInternational Psychopharmacology Algorithm Project(IPAP)委員会が1995年に最初の米国版アルゴリズム21)を発刊したのを皮切りに,世界中で複数のアルゴリズム・プロジェクトが立ち上げられた。現在では各国の医療事情に即したアルゴリズムがヨーロッパに続いてアジアでも出版されている。主要なガイドラインおよびアルゴリズムを表に示した(表1)。
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