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私のカルテから
肝硬変症に伴う頭部MRI-T1強調高信号域が基底核にみられた1例
A Case of Liver Cirrhosis with High Intensity Areas in Basal Ganglia on T1 Weighted Cranial MRI
大原 一幸
1
,
酒井 亮
1
,
高内 茂
1
,
守田 嘉男
1
Kazuyuki OHARA
1
,
Ryo-o SAKAI
1
,
Shigeru TAKAUCHI
1
,
Yoshio MORITA
1
1兵庫医科大学精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Hyogo College of Medicine
pp.216-217
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904720
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- Abstract 文献概要
肝硬変症に伴ってMRI-T1強調画像で淡蒼球を中心に高信号域がみられることが近年報告されている1)が,この高信号域の存在と臨床症状の出現との関連は必ずしも明らかではない。我々は肝硬変を伴うアルコール性コルサコフ症候群の患者に,淡蒼球に加えて,それに連続して大脳脚,黒質,マイネルト基底核周辺に高信号域を示した症例を経験した。本症例でみられた高信号域は広範囲に出現しているにもかかわらず,高信号域に対応する神経症状および肝性脳症は出現していなかった。若干の考察を加え報告する。
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