Japanese
English
紹介
精神科領域におけるインフォームド・コンセント—現状と課題
Informed Consent in Psychiatric Fields of Japan: the present situation and tasks
高柳 功
1
,
江畑 敬介
2
,
亀井 啓輔
3
,
加藤 伸勝
4
,
川瀬 典夫
5
,
吉川 肇子
6
,
白井 泰子
7
,
高木 俊介
8
,
丸山 英二
9
,
八木 剛平
10
Isao TAKAYANAGI
1
,
Keisuke EBATA
2
,
Keisuke KAMEI
3
,
Nobukatsu KATO
4
,
Norio KAWASE
5
,
Toshiko KIKKAWA
6
,
Yasuko SHIRAI
7
,
Shunsuke TAKAGI
8
,
Eiji MARUYAMA
9
,
Gohei YAGI
10
1有沢橋病院
2東京都立松沢病院
3大内病院
4稲城台病院
5社団法入双里会川瀬クリニック
6筑波大学社会工学系
7国立精神・神経センター精神保健研究所
8京都大学医学部精神神経科
9神戸大学法学部
10慶応義塾大学医学部精神神経科
1Arisawabashi Psychiatric Hospital
2Department of Psychiatry, Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital
3Oouchi Hospital
4Inagidai Hospital
5Kawase Clinic
6Institute of Socio-Economic Planning, University of Tsukuba
7National Institute of Mental Health
8Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Kyoto University
9School of Law, Kobe University
10Department of Psychiatry, School of Medicine, Keio University
キーワード:
Informed consent
,
Psychiatric fields
,
Questionnaire
Keyword:
Informed consent
,
Psychiatric fields
,
Questionnaire
pp.997-1005
発行日 1996年9月15日
Published Date 1996/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904178
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■はじめに
「インフォームド・コンセント」という用語は,今日,医療界ではごくありふれた日常用語となった観さえあり,あまりにも濫用されすぎて,概念が肥大化しすぎているという指摘さえある。しかし,「インフォームド・コンセントはもともと医療の中核をなすべきもの1)」とのとらえ方は,やはり正しいと言うべきであろう。これからの医療行為にはすべて,インフォームド・コンセントという問題意識がなければならないし,それは精神科医療でも例外ではない。
周知のごとく,1991年12月,国連総会が「精神病者の擁護及びメンタルヘルスケア改善のための原則」を可決し,精神科医療の重要な原則の1つとしてインフォームド・コンセントを位置づけた。このような状況を受けて,我が国では1990年から厚生科学研究・精神保健医療研究事業の一部としてインフォームド・コンセントの組織的研究が始まったのである。
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