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特集 精神科領域におけるインフォームド・コンセント
精神医療におけるインフォームド・コンセントの法的側面
Legal Aspects of Informed Consent in Mental Health Care
丸山 英二
1
Eiji Maruyama
1
1神戸大学法学部
1Faculty of Law, Kobe University
キーワード:
Informed consent
,
Mental health
,
Police power
,
Incompetency
Keyword:
Informed consent
,
Mental health
,
Police power
,
Incompetency
pp.1285-1291
発行日 1992年12月15日
Published Date 1992/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903356
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本稿はインフォームド・コンセント(医師の説明に基づく患者の同意)の法理について,その一般的理論を概説したのち,精神医療におけるその適用を論じようとするものである。そのさいに扱われるのは,法的要件を定めるものとしてのインフォームド・コンセントの法理である。すなわち,本稿の議論は,法的責任(主として民事責任=損害賠償責任)が課されることを回避するために充足することが求められる要件に関するものに限られる。それゆえに,本稿で述べる要件が満たされても,医学倫理上望ましい医療がそこから生まれるとは限らない。換言すれば,本稿で求められる要件の充足は,望ましい医療の必要条件にすぎず,十分条件ではない,ということになる。
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