Japanese
English
特集 阪神・淡路大震災—現場からの報告
震災直後の入院症例—ある被災地自治体立精神病院からの報告
Admission to Mental Hospital after Hanshin-Awaji Earthquake
山口 直彦
1
,
戸田 和宏
1
,
幸地 芳朗
1
,
岩尾 俊一郎
1
Naohiko YAMAGUCHI
1
,
Kazuhiro TODA
1
,
Yoshiro KOUCH
1
,
Shun-ichiro IWAO
1
1兵庫県立光風病院
1Hyogo Prefectural Kofu Hospital
キーワード:
Hanshin-Awaji earthquake
,
Psychiatric emergency
,
Relapse of mental illness after disaster
Keyword:
Hanshin-Awaji earthquake
,
Psychiatric emergency
,
Relapse of mental illness after disaster
pp.701-706
発行日 1995年7月15日
Published Date 1995/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903903
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光風病院は450床前後で運営されている自治体立単科精神病院である。病院は神戸市にあるが,六甲山の北側に位置するため,一時給水不能,数病室使用不能になったことはあったが,地震の直接被害は市街地と比べて軽微であった。
まず,震災後1月間に当院に入院した患者について簡単に報告したい。地震直後は,合併症で他院入院中であった患者が帰されてきた程度で,入院患者の動揺も少なく,平和であった。ところが,震災4日目の1月20日より,入院要請の電話が鳴り出した。震災後1か月の入院数の経過は図1に示した。震災当日より1月末日までの2週間で58名の入院があった。当院の年間の入退院数は約480であるので,平時の約3倍の入院数となる。時間外の救急入院が極めて多かった。2月初旬に一時減少したが,2月10日ころよりまた増加し,この傾向は4月初旬まで続いた。
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