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私のカルテから
総量200mgのsulpiride投与により悪性症候群が発症した高齢者の1例
A Case of Elderly Patient with Neuroleptic Malignant Syndrome induced by Sulpiride of Total Amount of 200mg
横山 尚洋
1
,
竹内 一郎
2
,
上原 隆夫
2
Naohiro YOKOYAMA
1
,
Ichiro TAKEUCHI
2
,
Takao UEHARA
2
1東京都立大塚病院神経科
2東京都立大塚病院内科
1Department of Neuropsychiatry, Tokyo Metropolitan Ohtsuka Hospital
2Department of Internal Medicine, Tokyo Metropolitan Ohtsuka Hospital
pp.668-669
発行日 1995年6月15日
Published Date 1995/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903897
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- Abstract 文献概要
悪性症候群(neuroleptic malignant syndrome;NMS)は向精神薬の重篤な副作用として周知のものである。80歳の患者において1日間のみ総量で200mgのsulpirideを投与したところ重篤なNMS様症状を呈した症例を経験した。sulpirideは抗コリン作用が少ないことなどから高齢者に投与される機会が比較的多い薬剤である。高齢者に対する向精神薬投与に十分な注意が必要であることはいうまでもないが,このようにごく少量の薬物でもNMSを起こしうることは教訓的な症例と思われるので,本欄に呈示する。
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