Japanese
English
短報
抗てんかん薬ゾニサミドとフェノバルビタールにより類似の環状紅斑を呈した1症例
A case with Erythema Annulatum induced by Zonisamide and Phenobarbital
山田 康人
1
,
佐藤 守弘
2
,
加藤 光三
1
,
栗田 征武
1
,
高橋 留利子
1
,
渡部 学
1
,
萩原 真理子
1
,
管 るみ子
1
,
丹羽 真一
1
Yasuhito YAMADA
1
,
Morihiro SATO
2
,
Kozo KATO
1
,
Masatake KURITA
1
,
Ruriko TAKAHASHI
1
,
Manabu WATABE
1
,
Mariko HAGIWARA
1
,
Rumiko KAN
1
,
Sin-ichi NIWA
1
1福島県立医科大学神経精神科
2福島県立医科大学皮膚科
1Department of Neuropsychiatry, Fukushima Medical College
2Department of Dermatology, Fukushima Medical College
キーワード:
Zonisamide
,
Side effect
,
Phenobarbital
,
Cross-sensitivity
,
Erythema annulatum
Keyword:
Zonisamide
,
Side effect
,
Phenobarbital
,
Cross-sensitivity
,
Erythema annulatum
pp.762-764
発行日 1994年7月15日
Published Date 1994/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903698
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ゾニサミド(zonisamide;ZNAと略す)は日本で開発された新しい抗てんかん薬で,側頭葉てんかんを中心とした難治性てんかんの治療薬としてその有用性を期待されている薬剤の1つである1,5)。多施設にわたる538症例にも及ぶZNAの効果と安全性の検討2)でも,副作用のために投与を中止した例はなく,安全性の高い薬剤とみなされてきた。しかし1991年大橋ら3)の報告以来,ZNAの副作用の中で薬疹に対して注意が向けられるようになってきた。
一方,フェノバルビタール(phenobarbital;PBと略す)は以前から広く使用されている抗てんかん薬であり,催眠・鎮静薬としても有効なバルビツール酸誘導体だが,やはり薬疹の報告が多い薬剤である。我々はこのZNAとPBという構造式のかなり異なる薬剤で類似の環状紅斑を呈した1例を経験したので報告する。
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