Japanese
English
研究と報告
妊娠悪阻に影響を及ぼす精神的要因に関する調査研究
Research on Mental Factor Affecting Hyperemesis Gravidarum
高橋 留利子
1
,
管 るみ子
1
,
伊藤 光宏
1
,
白潟 稔
1
,
本田 教一
1
,
萩原 真理子
1
,
太田 聖一
1
,
佐藤 章
2
Ruriko TAKAHASHI
1
,
Rumiko KAN
1
,
Mitsuhiro ITO
1
,
Minoru SHIRAGATA
1
,
Kyoichi HONDA
1
,
Mariko HAGIWARA
1
,
Seiichi OTA
1
,
Akira SATO
2
1福島県立医科大学神経精神科
2福島県立医科大学産婦人科
1Department of Neuropsychiatry, Fukushima Medical College
2Department of Obstetrics and Gynecology, Fukushima Medical College
キーワード:
A pregnant woman
,
Score of emesis gravidarum
,
Mental factor
,
Hyperemesis gravidarum
Keyword:
A pregnant woman
,
Score of emesis gravidarum
,
Mental factor
,
Hyperemesis gravidarum
pp.721-727
発行日 1993年7月15日
Published Date 1993/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903478
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【抄録】 妊娠中期の正常妊婦を対象につわりの程度,妊婦自身の性格要因,環境要因,夫や家族などの環境要因に関するアンケート調査を行った。つわりの程度は,最低0点,最高24点の悪阻評点として表した。その結果,97%で何らかのつわりの自覚症状が認められ,悪阻評点の平均値は12点であった。妊娠悪阻に関与する質問項目を探索するために,応答を悪阻評点として,説明変数を妊婦自身の履歴に関する質問および妊婦の過去の生活環境・心境に関する質問とした場合と,夫自身に関する質問および妊婦の現在の生活環境・心境に関する質問とした場合でそれぞれ重回帰解析を行った。その結果,「妊婦の年齢が高い」,「妊婦の性格が社交的」,「妊婦の母親の養育態度が無関心」,「夫の性格が引っ込み思案」,「夫の母親との交流がない」の5項目が有意であった。すなわち,これらの項目に該当する例ではつわりが軽いことが示唆された。
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