Japanese
English
研究と報告
てんかん患者の結婚・就労状況
Marital and Occupational Status of Patients with Epilepsy
久郷 敏明
1
,
福間 満美
1
,
三野 進
1
,
高城 健司
1
,
赤田 幸平
1
,
松下 正之
1
,
洲脇 寛
1
,
細川 清
2
Toshiaki KUGOH
1
,
Mami FUKUMA
1
,
Susumu MINO
1
,
Kenji TAKI
1
,
Kohei AKADA
1
,
Masayuki MATSUSHITA
1
,
Hiroshi SUWAKI
1
,
Kiyoshi HOSOKAWA
2
1香川医科大学精神神経科
2香川医科大学
1Department of Neuropsychiatry, Kagawa Medical School
2Kagawa Medical School
キーワード:
Epilepsy
,
Social adaptation
,
Marital status
,
Occupational status
Keyword:
Epilepsy
,
Social adaptation
,
Marital status
,
Occupational status
pp.943-950
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903513
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【抄録】 香川県内に在住する20〜59歳の成人てんかん患者147例を対象に,初診時の結婚・就労状況,相互間の関連,およびそれらに対する各種臨床要因の影響を検討し,以下の結果を得た。なお,カッコ内は,精神遅滞を合併する27例を除いた数値である。結婚状況では,61%(53%)が未婚であった。性別による顕著な差はなかったが,特に男性の晩婚傾向が著明であった。臨床要因では,早期の発病が低い既婚率と関連していた。男性患者の66%(77%)が定職を有していた。そのうちの約50%が,熟練労働に従事していた。就労状況は,精神遅滞を除外すれば,性格障害,神経症様症状,精神病様状態などの持続的精神症状および学歴の低さが阻害要因であった。発作頻度は,結婚・就労のいずれについても,著しい影響は示さなかった。以上の結果に若干の考察を加え,包括的視点からのてんかん治療の必要性を指摘した。
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