Japanese
English
研究と報告
Paroxysmal kinesigenic choreoathetosisの1家系5例—てんかんとの近縁性について
Five Cases in A Family with Paroxysmal Kinesigenic Choreoathetosis
丸井 規博
1
,
扇谷 明
1
Norihiro MARUI
1
,
Akira SENGOKU
1
1京都大学医学部精神神経科学教室
1Department of Psychiatry, Kyoto University School of Medicine
キーワード:
Paroxysmal kinesigenic choreoathetosis
,
Epilepsy
,
EEG
,
Spike & wave complex
,
Paroxysmal choreoathetosis
Keyword:
Paroxysmal kinesigenic choreoathetosis
,
Epilepsy
,
EEG
,
Spike & wave complex
,
Paroxysmal choreoathetosis
pp.473-480
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903444
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【抄録】 Paroxysmal kinesigenic choreoathetosis(PKC)の1家系5例を提示した。うち1例は,脳波にて発作間欠期に3Hz棘・徐波複合を示した。3例は乳児期に全身けいれん発作の既往があった。5例とは別に,PKCの発作はないが乳児期に全身けいれん発作があり,現在も脳波にて5Hz棘・徐波複合を示す1例がこの家系内にあった。このようにこの家系はてんかんとの関係が濃厚である。これまでPKCはてんかんであるのか,錐体外路疾患であるのかの論争があるため,基底核あるいは視床障害に続発したPKCの報告例を検討したが,これらには誘発因子として精神的緊張・注意集中などの情動が関係していないことが特発性のPKCと相違していると考えられた。ゆえにPKCは基底核・視床のみの障害ではなく,皮質—網様体系も関与したてんかん近縁の疾患ではないかと推測した。最後に,この疾患は各科臨床医に,より広く知られる必要があることを指摘した。
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