Japanese
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特集 薬物依存の臨床
我が国の薬物依存の動向と展望—全国の精神科医療施設の実態調査より
Recent Epidemiologic Trends of Drug Abuse and Dependence in Japan
福井 進
1
Susumu Fukui
1
1国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部
1National Institute of Mental Health, NCNP
キーワード:
Drug dependence in Japan
,
Recent trends and view
,
Epidemiology
Keyword:
Drug dependence in Japan
,
Recent trends and view
,
Epidemiology
pp.815-821
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903288
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■はじめに
我が国の社会が初めて経験した深刻な薬物乱用は,戦後の覚せい剤乱用であった。その後,1957年頃よりheroinが,1960年頃よりmeplobamate,methaqualon,chlordiazepoxideなどの抗不安薬,睡眠薬そして鎮痛薬など各種薬物が乱用され,そのつど社会問題へと発展した。
1967年頃より有機溶剤乱用が青少年の間に爆発的に流行し始め,1970年頃より覚せい剤が再度我が国の社会で乱用され始めた。そして,覚せい剤と有機溶剤は20年以上にわたり,我が国の主要な乱用薬物として乱用され続け,社会に,精神医療に多大の影響を与えてきた。
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