Japanese
English
研究と報告
多彩な精神症状を呈したパーキンソニズムの1例
A Case of Parkinsonism with Various Psychotic Symptoms
永瀬 文博
1
,
赤崎 安昭
1
,
橋口 知
1
,
森岡 洋史
1
,
長友 医継
1
,
野間口 光男
1
,
松本 啓
1
Fumihiro Nagase
1
,
Yasuaki Akasaki
1
,
Tomo Hashiguchi
1
,
Hirofumi Morioka
1
,
Itsugi Nagatomo
1
,
Mitsuo Nomaguchi
1
,
Kei Matsumoto
1
1鹿児島大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Kagoshima University
キーワード:
Parkinsonism
,
Depression
,
Anxiety
,
Hypochondriasis
Keyword:
Parkinsonism
,
Depression
,
Anxiety
,
Hypochondriasis
pp.517-522
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903248
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【抄録】 多彩な精神症状を呈したパーキンソニズムの1例について報告した。症例は66歳の女性で,不安,心気,抑うつなどの精神症状が先行したが,抗不安薬や抗うつ薬は,これらの症状に対して効果が認められなかった。その後,精神活動鈍化,幻覚,意識障害の出現を来し,それらとともに筋硬直,寡動,仮面様顔貌,前傾・小刻み歩行などの神経症状が出現した。本症例においては,精神症状が前景に立ち,神経症状は軽度で,しかも増悪,改善を繰り返したことが特徴的であった。治療としては,少量のbromocriptineおよびamantadineが有効で,神経症状のみでなく,精神症状および脳波にも改善が認められた。
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