Japanese
English
研究と報告
アルツハイマー型痴呆における神経心理機能と局所脳血流量
Neuropsychological Function and Regional Cerebral Blood Flow in Alzheimer Type Dementia
小山 秀樹
1,2
,
川勝 忍
1
,
篠原 正夫
1
,
佐川 勝男
1
,
森信 繁
1
,
生地 新
1
,
灘岡 寿英
1
,
十束 史朗
1
Hideki Koyama
1,2
,
Shinobu Kawakatu
1
,
Masao Shinohara
1
,
Katsuo Sagawa
1
,
Shigeru Morinobu
1
,
Arata Oiji
1
,
Toshihide Nadaoka
1
,
Shiro Totsuka
1
1山形大学医学部精神神経医学教室
2現,国立精神・神経センター武蔵病院
1Department of Neuropsychiatry, Yamagata University School of Medicine
2National Center Hospital for Mental, Nervous and Muscular Disorders
キーワード:
SPECT
,
Regional cerebral blood flow
,
Alzheimer type dementia
,
Neuropsychological test
Keyword:
SPECT
,
Regional cerebral blood flow
,
Alzheimer type dementia
,
Neuropsychological test
pp.857-863
発行日 1991年8月15日
Published Date 1991/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903097
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【抄録】 アルツハイマー型痴呆31例,健常老年者10例を対象にして,133Xe吸入法による局所脳血流量の測定と新たに作成した20項目からなる神経心理学的検査を実施し,局所脳血流量と神経心理機能の障害の関係について検討した。局所脳血流量は,対照群に対して有意の低下が認められ,特に,側頭葉,頭頂葉での低下の割合が大きくなる傾向がみられた。神経心理機能との関係では,「運動の調節」「言語性記憶」「視覚性記憶」「構成」などの検査項目の得点と前頭葉上部,頭頂葉の脳血流量との間で有意の相関が認められ,これらの領域が神経心理機能の障害と関係があることが示唆された。神経心理学的検査の因子分析からは,運動,構成に関係する因子,一般的知識に関係する因子,記憶に関係する因子の3因子が抽出された。このうち運動,構成に関する因子が右頭頂葉とより強い関係があることが示唆された。
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