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短報
多発性硬化症における急性精神病状態に対するdroperidolの使用経験
Effectiveness of Droperidol on Acute Psychosis in Multiple Sclerosis
宇根本 万
1,2
,
宇高 不可思
3,4
Hiroshi Unemoto
1,2
,
Fukashi Udaka
3,4
1国立京都病院精神科
2現:藍野病院精神科
3京都大学医学部神経内科
4現:住友病院神経内科
2Department of Psychiatry, Aino Hospital
4Department of Neurology, Sumitomo Hospital
pp.323-326
発行日 1990年3月15日
Published Date 1990/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902814
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I.はじめに
多発性硬化症(以下MS)は,脳・脊髄・視神経などの中枢神経系に多巣性の限局性脱髄病変が時間をおいて次々と生じ,複数の神経症候が寛解と増悪を繰り返す疾患である。最近我々は,MSの経過中に急性精神病状態をきたし,以後抑うつ状態に陥った症例を経験した。この急性精神病状態に対して,droperidol(以下DPD)の点滴静注投与により早期に症状の改善・消退を認めたので報告し,DPDの精神科救急における有用性に対する若干の考察を試みた。
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