Japanese
English
研究と報告
うつ病,うつ状態に対するSafrazineの使用経験
Clinical Effects of Safrazine on Depression and Depressive States
野村 章恒
1
,
与良 健
1
,
高木 垣太郎
1
,
廿良 昌子
1
,
岩崎 功三
1
,
飯島 裕
1
,
西田 健二
2
,
巽 研三
2
,
阿部 享
3
,
有安 孝義
4
A. Nomura
1
,
K. Yora
1
,
T. Takagi
1
,
A. Tsuzura
1
,
K. Iwasaki
1
,
Y. Iizima
1
,
K. Nishida
2
,
K. Tatsumi
2
,
T. Abe
3
,
T. Ariyasu
4
1東京慈恵会医科大学神経科教室
2西熊谷病院
3高良興生院
4総武病院
1Dept. of Psychology, The Tokyo Jikeikai Medical School
2Nishikumagaya Hospital
3Kohra-Kosein Sanitarium
4Sohbu Hospital
pp.469-474
発行日 1963年6月15日
Published Date 1963/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200574
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Ⅰ.緒言
近年,精神疾患の治療面におけるChlorpromazineなどPhenothiazine誘導体の薬物を中心とした,いわゆる,向精神病薬の台頭は,実にめざましいものがあるが,これとても,うつ病,あるいは,うつ状態といつた精神運動制止の状態には,鎮静効果以上の作用を期待することのできない現状である。
しかして,従来行なわれてきた電撃療法や,持続睡眠療法といつた治療法も(前者はいまなおもつとも有力な治療法であることに異議はないが),その合併症の有無による適応の制限,偶発症,あるいは副作用といつた点で,あまり望ましい治療法であるとはいいがたい。
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