Japanese
English
研究と報告
頭部CTでみられる巨大な透明中隔腔およびベルガ腔のう胞の臨床的意義
Clinical Aspects of Big Cysts of Cavum Septi Pellucidi and Cavum Vergae
竹下 久由
1
,
井上 雄一
1
,
上田 かおる
1
,
川原 隆造
1
,
挾間 秀文
1
,
井上 絹夫
2
,
田中 潔
3
Hisayoshi Takeshita
1
,
Yuichi Inoue
1
,
Kaoru Ueda
1
,
Ryuzo Kawahara
1
,
Hidebumi Hazama
1
,
Kinuo Inoue
2
,
Kiyoshi Tanaka
3
1鳥取大学医学部神経精神医学教室
2但馬病院
3倉吉病院
1Department of Neuropsychiatry, Tottori University School of Medicine
2Tajima Hospital
3Kurayoshi Hospital
キーワード:
CT scan
,
Cavum septi pellucidi
,
Cavum vergae
,
EEG
Keyword:
CT scan
,
Cavum septi pellucidi
,
Cavum vergae
,
EEG
pp.55-62
発行日 1990年1月15日
Published Date 1990/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902774
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抄録 頭部CT検査で透明中隔腔(CSP)やベルガ腔(CV)が認められ,大脳の最大横径に対する腔の最大横径の比率が2%以上の精神神経疾患患者74例について,腔の大きさと脳波所見および臨床症状との関連性を検討した。全例の腔の比率の平均は7.0±3.2%で,比率9%以上の17例を巨大腔例とし,5%以下の23例と比較した。
その結果,CSPやCV以外のCT所見上の異常には両群間で差はなかったが,脳波異常は巨大腔例では83.3%に認められ,比率5%以下の25%に比べ有意に多かった。また臨床症状についてみると,小さな腔のものでは診断名や症状に一定の傾向はなかったが,巨大腔例ではてんかんとその類縁症状,精神遅滞,器質性あるいは反応性色彩の強い精神分裂病様状態および神経症様状態の4群の症候を呈するものが多かった。
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