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Seishin Igaku Volume 32, Issue 1 （January 1990）

精神医学 32巻1号（1990年1月発行）

Japanese English

研究と報告

事象関連電位波形の類型化とその臨床応用の試み An Attempt on Classification of Event-related Potentials Waveforms and the Clinical Application 小椋力 ¹ , 宮里好一 ¹ , 宮谷真人 ¹ , 竹下小夜子 ¹ , 名城真治 ¹ , 深尾晃三 ¹ , 外間宏人 ¹ , 上江洌君子 ¹ Chikara Ogura ¹ , Yoshikazu Miyazato ¹ , Makoto Miyatani ¹ , Sayoko Takeshita ¹ , Shinji Nashiro ¹ , Kozo Fukao ¹ , Hiroto Hokama ¹ , Kimiko Uezu ¹ ¹琉球大学医学部精神神経科学講座 ¹Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, University of the Ryukyus キーワード： Event-related potentials , Schizophrenia , Alcoholics , Classification of waveforms Keyword: Event-related potentials , Schizophrenia , Alcoholics , Classification of waveforms pp.45-53

発行日 1990年1月15日 Published Date 1990/1/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902773

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　抄録　事象関連電位波形の類型化の試案とその評価基準を示した。健常者平均型，平坦型，P300異常型，N200異常型，P300異常とN200異常の混合型，その他の異常型の6タイプに分けた。評価の再現性は全体でみると87.4％，評価者間の一致率は全体で87.6％で，I型の場合，再現性は98.5％，評価者間の一致率は96.0％と高かったが，その他の異常型などで成績は下がった。日内変動，white noise，刺激間間隔などの実験条件は，類型に大きな影響を与えなかったが，薬物の場合その種類によって影響に差があった。

　健常者（N＝103），精神分裂病者（N＝60），アルコール依存症者（N＝43）について類型を比較した。健常者平均型は，健常者で86人（83.5％），精神分裂病者で23人（38.3％），アルコール依存症者で24人（55.8％）と病者に少なく，一方異常者は病者に多かった。アルコール依存症者は，健常者と精神分裂病者のほぼ中間であった。