Japanese
English
短報
透明中隔腔とベルガ腔を合併した短期反応精神病の1症例
A Case of Brief Reactive Psychosis with Cavum Septi Pellucidi and Cavum Vergae
林 直樹
1
,
高橋 あけみ
1
Naoki Hayashi
1
,
Akemi Takahashi
1
1東京都立松沢病院
1Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital
pp.529-531
発行日 1991年5月15日
Published Date 1991/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904936
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■はじめに
中枢神経系の先天的形成異常である透明中隔腔とベルガ腔(以下それぞれCSP,CVと略)は神経衰弱状態やてんかん,精神分裂病などの多くの精神神経疾患と合併していることが知られており,それらの精神疾患への病因的意義についての議論が重ねられている。しかしそこには共通の要因が認められず,またこの形成異常が発見されても臨床症状が認められない症例もあることから,その精神科臨床における単純な意味づけは困難である。我々はCSPとCVを合併した短期反応精神病(以下BRPと略)の症例を経験したので,それを報告し,この形成異常とBRPとの病因論的,病態論的な連関について若干の考察を行いたい。
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.