動き
「第2回Early Psychosis国際会議」印象記
小椋 力
1
1琉球大学医学部精神神経科学講座
pp.329-331
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902396
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標記国際会議が,2000年3月31日から4月2日までの3日間,ニューヨーク市Waldorf Astoriaホテルで開催された。第1回は1996年6月28,29日の両日オーストラリアのメルボルン市で開催された。メルボルン会議で,International Early Psychosis Association(IEPA)が正式に発足し,今後,定期的に開催することが決まった。「Early Psychosis(早期精神病)」という言葉に抵抗を感ずるが,精神障害の早期発見・介入・治療,予防の実践においては,精神分裂病,躁うつ病などの診断が容易でない場合が少なくないこと,活動の現場において「Early Psychosis」のほうが対象者にとって受け入れやすいなどの理由である。この学会の産みの親であり,会長を務めているMcGorry, P. 教授(メルボルン大学)らが「Early Psychosis」を主張している。内容的には精神分裂病を中心とした精神障害の早期発見・早期治療・予防に関した国際会議である。
第2回会議の議長は,McGlashan, T. 教授(エール大学)であり,参加者(登録者)は547人であった(表)。職種別の正確な数は不明であるが,医師は約半数,そのほか心理士,ソーシャルワーカー,看護者などで,約半数は女性であった。日本からは筆者のほか外資系の製薬会社の方の名前があった。
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