Japanese
English
特集 「治療を終える」に向き合う
【摂食障害】
神経性やせ症における「治療を終える」
Finishing treatment in eating disorders
西園マーハ 文
1
Aya Nishizono-Maher
1
1明治学院大学心理学部
1Meiji Gakuin University, Faculty of Psychology, Tokyo, Japan
キーワード:
神経性やせ症
,
anorexia nervosa
,
アレキシサイミア
,
alexithymia
,
リカバリー
,
recovery
,
社会参加
,
social participation
Keyword:
神経性やせ症
,
anorexia nervosa
,
アレキシサイミア
,
alexithymia
,
リカバリー
,
recovery
,
社会参加
,
social participation
pp.1558-1562
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207447
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抄録
神経性やせ症は,病状否認などの心理により治療を開始するのが難しい。治療を開始した後も,中断の可能性にはいつも気をつける必要がある。治療のアウトカムを体重のみとする治療では,体重目標を達成した後にはすぐ治療を離れてしまう場合もある。長期経過の研究では,心理的回復は体重増加の後に進むことも示されている。体重増加後の心理面の回復を目指し,治療を終えることを診療の中で話題にし,そのための準備をしていくことが重要である。少なくとも心理教育が十分行われ,再発した場合には気づいて対応できる必要がある。摂食障害は,パーソナルリカバリーや社会的リカバリーが進めば症状の回復も期待できる疾患であるが,そのためには,社会参加を促すことが非常に重要だと言える。
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