Japanese
English
特集 精神疾患の気づきと病識
気分症の気づきと病識
Awareness and Insight into having Mood Disorders
平島 奈津子
1
Natsuko Hirashima
1
1オフィス朔
1Office Saku, Tokyo, Japan
キーワード:
病識
,
insight into disease
,
気づき
,
awareness of disease
,
気分症
,
mood disorders
,
相互交流
,
interaction
,
“間主観的な”病識
,
intersubjective insight
Keyword:
病識
,
insight into disease
,
気づき
,
awareness of disease
,
気分症
,
mood disorders
,
相互交流
,
interaction
,
“間主観的な”病識
,
intersubjective insight
pp.774-779
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207307
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抄録
一般的に,気分症患者は統合失調症患者よりも病識を有し,また,うつ病患者は双極症患者よりも病識を有すると言われているが,うつ病であっても重篤例では病識は阻害されうる。治療者の“気づき”の精度を上げるためには,鑑別診断・性差・ライフサイクル・併存疾患の視点が有用である。当事者の“気づき”の感度を上げるためには,個々人の発病・増悪のパターンを把握することが有用である。なお,筆者の個人的な見解ではあるが,精神科臨床で有用な病識の概念は患者と治療者との相互交流によって育まれる“間主観的”なものであるように思う。
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