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Seishin Igaku Volume 64, Issue 3 （March 2022）

精神医学 64巻3号（2022年3月発行）

Japanese English

特集精神神経疾患の治療とQOL

児童青年期の神経発達症の治療とQOL Quality of Life in Treatment for Children and Adolescent with Neurodevelopmental Disorders 辻井農亜 ¹ Noa Tsujii ¹ ¹近畿大学医学部精神神経科学教室 ¹Kindai University of Facility of Medicine, Osakasayama, Japan キーワード：神経発達症 , neurodevelopmental disorder , 生活の質 , quality of life , QOL , 注意欠如多動症 , attention-deficit/hyperactivity disorder , ADHD , 自閉スペクトラム症 , autism spectrum disorder , ASD , 薬物療法 , pharmacotherapy Keyword: 神経発達症 , neurodevelopmental disorder , 生活の質 , quality of life , QOL , 注意欠如多動症 , attention-deficit/hyperactivity disorder , ADHD , 自閉スペクトラム症 , autism spectrum disorder , ASD , 薬物療法 , pharmacotherapy pp.349-355

発行日 2022年3月15日 Published Date 2022/3/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206580

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抄録　これまで注意欠如・多動症を中心に，精神薬理学的治療によって生活の質(quality of life：QOL)の向上が得られることがプラセボを対照としたランダム化比較試験によって確認されてきた。近年，QOLの概念は注意欠如・多動症や自閉スペクトラム症といった神経発達症の臨床評価法，また治療効果判定法の1つとして重要性が認識されるようになっている。神経発達症の長期的な治療目標は，その症状の消失ではなく，神経発達症を持つ患者個人のQOLの向上であると言える。一人ひとりの患者に合わせた最適な治療法を選択するためにも，QOLの概念を用いた治療計画の策定が重要になる。