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短報
COVID-19流行下での外出自粛を契機にCotard症候群を呈した1例
A Case of Senile Depression with Cotard Syndrome Following Refraining from Going Out Due to COVID-19 Pandemic
熊谷 亮
1
Ryo Kumagai
1
1医療法人社団踏青会下総病院精神科
1Department of Psychiatry, Shimofusa Hospital, Yachiyo, Japan
キーワード:
老年期うつ病
,
senile depression
,
コタール症候群
,
Cotard syndrome
,
新型コロナウィルス感染症
,
COVID-19
Keyword:
老年期うつ病
,
senile depression
,
コタール症候群
,
Cotard syndrome
,
新型コロナウィルス感染症
,
COVID-19
pp.1851-1855
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206519
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抄録 COVID-19流行下での外出自粛を契機にCotard症候群を呈した症例を経験した。Cotard症候群に至った理由には,外出自粛という外界との急激な隔絶に順応できなかったこと,また家族との隔絶から「母性」に危機が生じ,さらに「高齢者は重篤化する,死亡率が高い」という情報に囲まれて過ごすことで「母性」とは真逆にある「病気,死」に向かう方向性が与えられたことが考えられた。このような隔絶は面会自粛を行っている長期療養型病院や入所施設でも生じていることであり,同様の症状を呈する患者が生じる懸念がある。
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