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特集 統合失調症の心理社会的治療—どのように使い分け,効果を最大化するか
統合失調症の認知リハビリテーション
Cognitive Rehabilitation for Cognitive Impairment in Schizophrenia
板倉 征史
1
,
兼子 幸一
2
Masashi Itakura
1
,
Koichi Kaneko
2
1松江市立病院
2社会医療法人仁厚会医療福祉センター倉吉病院
1Matsue City Hospital, Matsue, Japan
2Social Foundation for Healthcare Medical & Welfare Center Kurayoshi Hospital
キーワード:
認知リハビリテーション
,
cognitive rehabilitation
,
統合失調症
,
schizophrenia
,
認知機能障害
,
cognitive impairment
Keyword:
認知リハビリテーション
,
cognitive rehabilitation
,
統合失調症
,
schizophrenia
,
認知機能障害
,
cognitive impairment
pp.1509-1513
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206468
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抄録 認知リハビリテーションは,当初,高次脳機能障害の認知機能障害の治療を目指して開発され,後に統合失調症や気分障害などの精神疾患に伴う認知機能障害に対する治療法として応用されるようになった。イタリアのCognitive Remediation Experts Workshop(2012)によると,認知リハビリテーションは,「認知機能障害をターゲットとする介入法で,科学的原理に基づく学習を利用し,機能的転帰の改善を究極的な目標に置く」と定義され,認知過程の改善を狙い,効果の持続性と日常生活への般化を治療ゴールに置く介入法である。統合失調症の認知機能障害に対する認知リハビリテーションは,複数のメタ解析において有用性が報告されており,本邦でも多くの施設で実施されている。また最近では仮想現実(virtual reality)やウェアラブルカメラを用いた手法の報告や治療反応性についての遺伝子研究についての報告もある。
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