Japanese
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特集 強迫についてあらためて考える
強迫症に対する森田療法
Morita Therapy for Obsessive-compulsive Disorder
舘野 歩
1
Ayumu Tateno
1
1東京慈恵会医科大学精神医学講座
1Department of Psychiatry, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
強迫スペクトラム障害
,
obsessive-compulsive spectrum disorder
,
森田療法
,
Morita therapy
,
パーソナリティ障害
,
personality disorder
Keyword:
強迫スペクトラム障害
,
obsessive-compulsive spectrum disorder
,
森田療法
,
Morita therapy
,
パーソナリティ障害
,
personality disorder
pp.943-951
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206387
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抄録 強迫症に対する森田療法の治療方針を整理した。身体へとらわれている群で不安軽減を目的としているタイプの強迫症は外来森田療法を主としSSRIはあくまで補助的に使用する。また衝動行為を伴う強迫症に対しては衝動行為に対する具体的な対処と強迫症状を自我違和化するアプローチを行う。常同行為に近い強迫症に対しては早期からSSRIだけでなく抗精神病薬を使用し,薬物療法を主軸として補助的に森田療法的なアプローチを行う。
従来森田療法は身体へとらわれている群で不安軽減を目的としているタイプの強迫症に対して行われた一方,それ以外のタイプは森田療法の適応外として扱われてきたきらいがある。今回筆者が提唱したように目の前の強迫症のタイプに応じて森田療法のエッセンスを柔軟に使う姿勢が大切である。
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