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特集 マインドフルネス療法は他の精神療法と何が違うのか?
森田療法とマインドフルネス
Morita Therapy and Mindfulness
新村 秀人
1
Hidehito Niimura
1
1慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室
1Department of Neuropsychiatry, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
Mindfulness
,
Morita therapy
,
Control
,
Fluency
,
Arugamama
Keyword:
Mindfulness
,
Morita therapy
,
Control
,
Fluency
,
Arugamama
pp.671-681
発行日 2019年6月15日
Published Date 2019/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205849
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抄録 マインドフルネス療法におけるマインドフルネスと森田療法におけるマインドフルネスである「あるがまま」とを比較した。マインドフルネス療法では,瞑想を通じて注意制御・情動調整・身体知覚に努め,自己意識をメタ認知に引き上げることにより症状へのとらわれから脱しようとする。一方,森田療法では,目の前の必要なことをするという身体の動きにより,症状をそのまま感じる心の流動性の獲得を目指し,生の欲望が動因となる。両者の大きな違いは,第一に,マインドフルネス療法は,主体と客体を分けて考える二元論で,有心を前提とするのに対し,森田療法は,主体と客体,心身を分けない一元論であり,無心を目指すこと,第二に,マインドフルネス療法は,言葉を用いて意識化することを目指すのに対し,森田療法は,言葉にせずに意識化を離れるようにすること,第三に,森田療法は症状の受容のみならず,日々の生活活動への積極的参与を促すことである。
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