Japanese
English
特集 Withコロナ時代の精神医学教育の進歩—卒前教育から生涯教育まで
妊産婦診療における精神医学的知識の普及啓発
Continuous Medical Education for Perinatal Mental Health
根本 清貴
1
,
鈴木 利人
2
Kiyotaka Nemoto
1
,
Toshihito Suzuki
2
1筑波大学医学医療系精神医学
2順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院メンタルクリニック
1Department of Psychiatry, Faculty of Medicine, University of Tsukuba, Ibaraki, Japan
2Department of Psychiatry, Juntendo Koshigaya Hospital
キーワード:
妊産婦
,
expectant and nursing mothers
,
プレコンセプションケア
,
preconception care
,
多職種連携
,
multidisciplinary collaboration
Keyword:
妊産婦
,
expectant and nursing mothers
,
プレコンセプションケア
,
preconception care
,
多職種連携
,
multidisciplinary collaboration
pp.1033-1038
発行日 2022年7月15日
Published Date 2022/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206702
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抄録 精神疾患を抱える女性が妊娠・出産する際に,精神科臨床で役立つ知識として,向精神薬と妊娠・授乳,プレコンセプションケア,要保護児童対策地域協議会について紹介する。向精神薬は一部の薬を除いて先天異常を引き起こすリスクが少ないことが明らかとなっている。また,授乳に関しても,ほとんどの薬が内服と授乳の両立が可能である。プレコンセプションケアは将来の妊娠のための健康管理を促す取り組みを指す。精神科においてのプレコンセプションケアでは,妊娠する前に,日常生活や向精神薬が妊娠にもたらす影響や授乳について話し合う。これにより,妊娠した際に患者への円滑な対応が可能となる。要保護児童対策地域協議会は,精神疾患を抱える妊産婦に対して多職種連携によるサポートをしやすくするための枠組みである。この枠組みを上手に活用することで,精神科医はソーシャルワーカーや行政の保健師などと連携しながら患者を支えることができる。
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