Japanese
English
特集 精神科診断分類の背景にある考え方
精神疾患のバイオマーカーを考察する
Consider Biomarkers of Mental Illness
橋本 亮太
1
,
松本 純弥
1
,
長谷川 尚美
1
,
三浦 健一郎
1
Ryota Hashimoto
1
,
Junya Matsumoto
1
,
Naomi Hasegawa
1
,
Kenichiro Miura
1
1国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神疾患病態研究部
1Department of Pathology of Mental Diseases, National Institute of Mental Health, National Center of Neurology and Psychiatry, Tokyo, Japan
キーワード:
精神疾患
,
metal illness
,
バイオマーカー
,
biomarker
,
診断/特性バイオマーカー
,
biomarkers of diagnosis/trait
,
状態/病勢バイオマーカー
,
biomarkers of state/acuity
,
治療反応性バイオマーカー
,
biomarkers of treatment response
Keyword:
精神疾患
,
metal illness
,
バイオマーカー
,
biomarker
,
診断/特性バイオマーカー
,
biomarkers of diagnosis/trait
,
状態/病勢バイオマーカー
,
biomarkers of state/acuity
,
治療反応性バイオマーカー
,
biomarkers of treatment response
pp.875-882
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206124
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抄録 精神疾患のバイオマーカー研究が活発になされているが,今のところ,誰もが認める精神疾患のバイオマーカーはないといっても過言ではない。バイオマーカーは「正常なプロセスや病的プロセス,あるいは治療に対する薬理学的な反応の指標として客観的に測定・評価される項目」と定義されており,精神疾患においては,生体試料由来物質だけでなく,認知機能,脳神経画像,神経生理機能,パーソナリティ傾向などが候補となる。バイオマーカーには,リスクバイオマーカー,診断/特性バイオマーカー,状態/病勢バイオマーカー,ステージバイオマーカー,治療反応性バイオマーカー,予後バイオマーカーの6つがあることが提案されており,本稿ではこれらについて概説する。
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