増大号特集 精神科診療のエビデンス—国内外の重要ガイドライン解説
第15章 その他
②自殺・自傷行為
Self-harm in over 8s: long-term management (NICE clinical guideline, CG133)
村上 真紀
1,2
,
松本 俊彦
2,3
Maki Murakami
1,2
,
Toshihiko Matsumoto
2,3
1国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院第一精神診療部
2国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院薬物依存症センター
3国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部
1Department of Psychiatry, National Center Hospital, National Center of Neurology and Psychiatry, Tokyo, Japan
2Center of Drug Addiction Treatment, National Center Hospital, National Center of Neurology and Psychiatry
3Department of Drug Dependence Research, Institute of Mental Health, National Center of Neurology and Psychiatry
pp.775-778
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206109
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ガイドラインのポイント
・自傷行為をする8歳以上の人に対する,長期的な心理的治療と管理についてのガイドラインであり,自傷行為(単一および再発の両方のエピソード)へのケアと支援の質を改善することを目的としている。
・自傷行為そのものではなく,その背景にあるニーズやリスクを丁寧に評価し,ケアプランやリスク管理プランをともに立てることが介入の主軸である。このためには利用者(自傷行為をする人)と提供者(ヘルスケアとソーシャルケアの専門家)の良好な関係性の構築や,関係機関との連携が不可欠である。
・3〜12回で構成される心理的介入プログラムの提供が推奨される。
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