Japanese
English
短報
炭酸リチウムと降圧薬の併用により横紋筋融解症を来した1例
A Case of Rhabdomyolysis Induced by Co-administration of Lithium Carbonate and Antihypertensive Drugs
山田 英孝
1,2
,
石井 惇史
1
,
八木 深
1
Hidetaka Yamada
1,2
,
Atsushi Ishii
1
,
Fukashi Yagi
1
1国立病院機構花巻病院
2久留米大学医学部神経精神医学講座
1National Hospital Organization Hanamaki Hospital, Hanamaki, Japan
2Department of Neuropsychiatry, Kurume University School of Medicine
キーワード:
Rhabdomyolysis
,
Lithium carbonate
,
Angiotensin Ⅱ Receptor Blocker
,
ARB
,
Ca blocker
,
Bipolar disorder
Keyword:
Rhabdomyolysis
,
Lithium carbonate
,
Angiotensin Ⅱ Receptor Blocker
,
ARB
,
Ca blocker
,
Bipolar disorder
pp.1479-1483
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205960
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抄録 炭酸リチウムと降圧薬の併用により横紋筋融解症を来したと思われる症例を経験したので報告する。症例は50代男性で,双極性障害と診断され当院に入院した。炭酸リチウム600mg/日にて治療を開始したが,800mg/日に増量した直後に発熱と血清CKおよびトランスアミナーゼの上昇を認めた。ただちに炭酸リチウムの投与を中止したが,その後も血清CKおよびトランスアミナーゼは高値で推移し,さらに四肢の筋力低下と筋肉痛が出現した。横紋筋融解症を疑い降圧薬を中止したところ速やかにこれらの症状は消退したことから,炭酸リチウムと降圧薬の併用により症状が出現したと考えられた。これらの薬剤はいずれも単剤で横紋筋融解症を生じることが知られているが,併用によりさらに可能性が高まると考えられるため十分な注意が必要である。
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