Japanese
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研究と報告
対人恐怖症の治療反応性について—森田療法の立場から
Treatability to Social Phobia: from the stand-point of Morita Therapy
野田 寿恵
1,3
,
北西 憲二
2,3
Toshie NODA
1,3
,
Kenji KITANISHI
2,3
1関東逓信病院精神科
2成増厚生病院
3東京慈恵会医科大学精神医学教室第三病院
1Department of Psychiatry, Kanto Teishin Hospital
2Narimasu Kosei Hospital
3Department of Psychiatry, Jikei University School of Medicine
キーワード:
Social phobia
,
Morita therapy
,
Adaptation
Keyword:
Social phobia
,
Morita therapy
,
Adaptation
pp.599-606
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904560
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【抄録】入院森田療法での対人恐怖症の治療反応性について,従来の症候論的分類とともに,入院に至るまでの社会適応の変遷から検討した。変遷のパターンは4種類に分類することができた。パターン1は18歳以前に発症し階段状に適応が落ちたもので,治療経過は良かった。パターン2は19歳以上で発症し急激に適応が落ちたもので,ある程度の改善を示した。パターン3はパターン2と同様であるが18歳以下の発症,パターン4は発症前から適応が悪く発症後も変化しないもので,パターン3,4の治療経過は悪かった。このパターン分類は経過および転帰と密接な関係を認めた。治療の場で適応の変遷パターンが再現され,それに基づき治療経過の予測が可能であった。
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