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特集 国連障害者権利条約と権利ベースのアプローチ
精神障害とともに生きる人々のための権利ベースのアプローチ—精神保健医療福祉領域のソーシャルワークを中心に
Right-based Approach to Support Mentally Disabled People: Focusing on psychiatric social work
岩崎 香
1
Kaori IWASAKI
1
1早稲田大学人間科学学術院
1Faculty of Human Science, Waseda University, Tokorozawa, Japan
キーワード:
Advocacy
,
Psychiatric social work
,
Community care
Keyword:
Advocacy
,
Psychiatric social work
,
Community care
pp.731-737
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205434
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はじめに
障害者権利条約に示されている社会モデルに根差した支援について,社会福祉領域では国際連合(以下,国連)での条約採択以前から,専門職養成の中で取り上げてきた。しかし,理念と実践には大きな溝があり,それは未だに埋められてはいない。権利条約に示されている障害のある人とない人の平等が実現するには,私たち支援者にも乗り越えなければならない課題があり,それは私たちが単独で取り組むだけでは解消することが困難なものも多くある。目の前で支援を求めている人たちに対する支援だけでなく,同じ社会に生きている人たちの理解を得ていくために私たちにできることは何かを考え,実践していく必要がある。
権利条約の批准によって,一歩前に進んだ感はあるが,今後着実な歩みを続けていくために,何をなすべきなのか。精神保健医療福祉領域におけるソーシャルワーカー(精神保健福祉士;PSW)の歴史と現状を踏まえつつ考えてみたい。
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