Japanese
English
特集 精神医学と睡眠学の接点
大災害と不眠
Insomnia After Major Disaster
中林 孝夫
1
,
栗山 健一
1
Takao NAKABAYASHI
1
,
Kenichi KURIYAMA
1
1滋賀医科大学精神医学講座
1Department of Psychiatry,Shiga University of Medical Science,Otsu,Japan
キーワード:
Insomnia
,
Major disaster
,
Posttraumatic stress disorder
Keyword:
Insomnia
,
Major disaster
,
Posttraumatic stress disorder
pp.559-565
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205406
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はじめに
地震,津波,洪水,竜巻などの自然災害,あるいはテロリズムや戦争などの人為災害が発生すると,被害に直接遭った被災当事者のみならず,危うく被害を避けられた周辺地域住民,さらに被災者の親族・友人などの関係者の精神健康を害することが知られている。特に不眠は精神健康被害の中でも発生率が高い症候であり,災害が発生すると,それまで睡眠障害を有しない被災者においても,不眠を訴える者が増加することが知られている13)。
本稿では,災害後の不眠の精神健康被害における位置付け,発症・遷延機序,急性期への介入法および遷延不眠への移行予防法に関し概説する。
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