Japanese
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展望
総合病院におけるリエゾン精神医学
Consultation-liaison Psychiatry in a General Hospital
小林 建太郎
1
,
渡辺 昌祐
1
Kentaro Kobayashi
1
,
Shousuke Watanabe
1
1川崎医科大学精神科学教室
1Department of Psychiatry, Kawasaki Medical College
pp.1176-1186
発行日 1988年11月15日
Published Date 1988/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204606
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I.はじめに
この10年間の日本における精神医学で最も関心を集めている分野の1つがリエゾン精神医学である。リエゾン精神医学とは身体医療を受ける患者の心理・社会面にかかわる問題を積極的に取り上げ,それに対して精神科と臨床各科の連携に基礎をおく診療,教育,研究活動を行う領域であり58),精神科と各科を結ぶ掛け橋で対話の場である。
リエゾン精神医学はConsultation-liaison Psychiatryと呼ばれるように,その臨床活動をコンサルテーションとリエゾンの2つに大別することも可能である59)。コンサルテーションとは従来から行われてきた他科からの要請に応じるどちらかといえば疾患中心的,よりpassiveな活動なのに対し,リエゾンはより組織的な活動で他科との連携を確立し,様々な治療関係に働きかけるactiveな関係中心的臨床活動といえよう。この論文ではコンサルテーションとリエゾンを合わせた意味としてリエゾン精神医学という言葉を使用した。
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