Japanese
English
研究と報告
歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(Dentatorubropallidoluysian atrophy:DRPLA)の精神症状
Clinical Psychopathology of Dentatorubropallidoluysian Atrophy
森田 昌宏
1
,
内藤 明彦
1
Masahiro Morita
1
,
Haruhiko Naito
1
1新潟大学医学部精神医学教室
1Department of Psychiatry, Niigata University Medical School
キーワード:
Dentatorubropallidoluysian atrophy
,
Psychiatric features
,
Dementia
,
Subcortical dementia
Keyword:
Dentatorubropallidoluysian atrophy
,
Psychiatric features
,
Dementia
,
Subcortical dementia
pp.1027-1035
発行日 1986年9月15日
Published Date 1986/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204212
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抄録 DRPLAの23症例の精神症状を経過との関連から分析した。その結果徐々に進行する痴呆が23例中22例に認められた。小児・思春期の発病者では知能障害の進行は速く,活動性低下,感情の鈍麻化も著しく,痴呆化の過程は単純で急激であった。中年・初老期の発病者では知能障害の進行は比較的遅く,経過中に活動性亢進,多幸気分,せん妄状態を呈するものが多く,痴呆化の過程は若年発病者に比し,緩徐で多彩であった。青年期の発病者は,これら2群の移行的存在であるが,不機嫌や情動易変性の目立つものがあった。DRPLAの痴呆の特徴として精神運動性の緩徐化や皮質巣症状の欠如を見い出し,アルツハイマー病で代表される皮質性痴呆と異なるところから,DRPLAにみられる痴呆は皮質下性痴呆の範疇に入るものと結論した。
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