Japanese
English
展望
近未来のACT(Assertive Community Treatment)
Assertive Community Treatment in the Near Future
西尾 雅明
1
Masaaki NISHIO
1
1東北福祉大学総合福祉学部
1Faculty of Comprehensive Welfare, Tohoku Fukushi University, Sendai, Japan
キーワード:
Assertive Community Treatment
,
Case management
,
Community mental health system
,
Deinstitutionalisation
Keyword:
Assertive Community Treatment
,
Case management
,
Community mental health system
,
Deinstitutionalisation
pp.997-1010
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204063
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はじめに
わが国の地域精神保健福祉施策は,入院医療中心から地域生活中心へと移行しつつある。厚生労働省「精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会」が2013年10月12日に公表した「指針案中間まとめ」では,入院医療から地域生活への移行,外来医療体制の整備と充実,チーム医療(多職種連携)体制の整備などが重点事項として挙げられている。
一方で近年,科学的根拠に基づく医学・医療を実践する必要性が強調されるようになり,重篤な精神障害を持った患者に特に有益な心理社会的アプローチとして,家族心理教育などとともに,Assertive Community Treatment(包括型地域生活支援,以下ACT)が挙げられている3)。本邦でも,脱施設化を成し遂げた先進国での援助効果が実証されているACTをわが国に導入する動きが2000年前後より高まり,モデル的な研究プロジェクト(ACT-J)が立ち上げられ,すでに10年が過ぎた。本稿では,国内外のACTの動向や課題について,将来展望もまじえて解説を加えたい。
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