Japanese
English
短報
てんかん重積発作後ミオグロビン血症と急性腎不全をきたして死亡した脳性麻痺の1例
A Case of Cerebral Palsy who died of Myoglobinemia and Acute Renal Failure after Status Epilepticus
川口 茂
1
,
若生 年久
1
,
石倉 紀男
2
,
松本 常男
2
,
松尾 幹雄
3
Shigeru Kawaguchi
1
,
Toshihisa Wakoh
1
,
Norio Ishikura
2
,
Tsuneo Matsumoto
2
,
Mikio Matsuo
3
1三重県立高茶屋病院
2遠山病院
3上野総合市民病院
1Mie Prefectural Hospital Takachaya
2Toyama Hospital
3Ueno municipal Hospital
pp.1213-1215
発行日 1985年10月15日
Published Date 1985/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204029
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I.はじめに
ミオグロビン尿症(以下Mb尿症と略す)を伴う急性腎不全は,第二次大戦中における外傷性急性腎不全の研究以来広く知られるようになった。その後,骨格筋の直接侵襲によらない種々の原因による,いわゆるnontraumatic myoglobinuriaの存在が知られ,急性腎不全を伴う症例の報告も多くみられる。痙攣性障害によるMb尿症の報告は散見されるが,このうち痙攣重積状態によるものも数例報告1,6,8,9)されている。
今回我々は,脳性麻痺でてんかん発作の既往をもつ20歳の男性が,てんかん重積発作後Mb血症及びMb尿症を示し,急性腎不全をきたし死亡した症例を経験したので報告する。
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