Japanese
English
綜説
ミオグロビン
Myoglobin
川井 尚臣
1
,
中野 益弘
1
,
三好 和夫
1
Hisaomi Kawai
1
,
Masuhiro Nakano
1
,
Kazuo Miyoshi
1
1徳島大学医学部第1内科学教室
11st Department of Internal Medicine, School of Medicine, Tokushima University
pp.452-459
発行日 1971年6月15日
Published Date 1971/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202269
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はじめに
ヘモグロビン(Hb)とミオグロビン(Mb)はともにヘム蛋白質で生体内における呼吸機能を担っている。そして,これら両者は近年の蛋白質化学,分子生物学,さらには分子遺伝学の発展に好個の対象となってきた。これらヘム蛋白質が特徴的な色と生体に不可欠の特異な活性を有し,しかも分子量が小さいことがその理由としてあげられる。
しかしながら,HbとMbでは,現在,生理機能や分子生物学的なことがらに関するわれわれのもつ知見に大きな隔りがある。Hbに較べて,Mbに関しては,その基本構造を別にするとわれわれの知るところは意外に少ない。これは,Mbが筋組織中にあり,量も少なく,その抽出分離に大きな困難が伴うことに起因するといってよい。
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