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短報
浦島太郎への化身妄想—沖縄における妄想型分裂病の1例
Urashima-Taro Delusion: A case of paranoid-form schizophrenia in Okinawa
今泉 寿明
1
Toshiaki Imaizumi
1
1浜松医科大学精神神経医学教室
1Department of Neurology and Psychiatry, Hamamatsu University School of Medicine
pp.845-847
発行日 1985年7月15日
Published Date 1985/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203983
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I.はじめに
浦島太郎の童話として一般に知られる浦島伝説は,歴史的・地域的に種々のバリエーションを有し,その研究領域も,国文学,民俗学から心理学・精神医学の分野にまで学際的な拡がりをみせている6)。
筆者は,昭和58年4月より8月まで,沖縄県糸満市内の精神病院に勤務したが,その際,浦島伝説に関連する興味深い症例を経験した。この症例の妄想の成立と変遷を了解するため,浦島伝説の主たる構成要素である他界訪問のモチーフを媒介として検討を加える。
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